最初に、寝る所・出入口・大きな家具を見る

一度に全部屋を直さず、まず寝室・子ども部屋・玄関を見ます。眠っている間は動きにくく、出入口がふさがると安全な場所へ移りにくいためです。

背の高い家具だけでなく、棚の中身、テレビ・冷蔵庫の移動、照明やガラスの落下も確認します。『倒れない』だけでなく、『落ちない・動かない・出口をふさがない』までを一組にします。

図で見る、家の中で先に確認する4か所(そなえヨミ編集部の整理)
寝室・子ども部屋

倒れる物・落ちる物を、眠る位置から離す

玄関・廊下・扉

家具が出口をふさぐ向きになっていないか見る

背の高い・重い物

配置を変え、条件に合う方法で固定する

夜の避難経路

靴とライトへ、暗闇でも手が届くようにする

発災時の行動今、揺れている時の安全行動を確認する低く・頭と首を守る・強い揺れが収まるまで動かない、の順で確認します。

固定器具を買う前に、家具の配置と向きを変える

家具は、固定器具だけで対策を完了させません。人の上へ倒れない場所へ移す、扉の前から外す、重い物を下段へ移すだけでも、けがと避難障害の原因を減らせます。

移動できない家具は、壁の下地、家具の形、床材、賃貸条件に合う固定方法を選びます。突っ張り棒やL字金具など一つの器具を、すべての家で同じように使えるとは限りません。

  1. 倒れる範囲を見る

    家具の高さを目安に、ベッド・椅子・遊ぶ場所へ倒れないか確認します。

  2. 出口までの線を見る

    家具や中身が動いた時も、玄関や廊下、部屋の扉へ進めるか確認します。

  3. 配置後に固定方法を選ぶ

    壁下地・床・家具・製品説明を確認し、必要なら専門家や管理会社へ相談します。

部屋別に『倒れる・落ちる・ふさぐ』を確認する

同じ家具でも、置く部屋と人の過ごし方で危険は変わります。次の表を見ながら、一番長く過ごす部屋から一つずつ直します。

部屋別の優先チェック
場所先に見る物まずすること夜・停電時の確認
寝室・子ども部屋たんす、本棚、照明、窓寝る位置から離し、頭上と足元へ物を置かない靴・ライト・眼鏡等へ手が届く
居間テレビ、棚、窓、つり下げ照明長く座る場所と避難線から外し、固定を検討割れ物を避けて出口へ進める
台所冷蔵庫、食器棚、電子レンジ、火気重い物を下へ、扉・家電の移動対策を確認裸足で入らず、ガス臭や損傷を先に見る
玄関・廊下靴箱、傘、額、収納物通路へ倒れたり散らばったりする物を減らす扉が開き、外の危険を確認できる

家具・家電は、固定と中身の飛び出しを分けて考える

家具本体を固定しても、引き出しや扉、中身が飛び出すことがあります。冷蔵庫やテレビは転倒だけでなく移動・落下も考え、取扱説明書やメーカーの固定方法を確認します。

家具・家電ごとの確認点
対象配置で減らす危険固定・飛び出し対策の確認先
本棚・たんす寝る所と出入口から離す、上下を分ける壁下地、連結、上部・下部の固定条件
食器棚人が座る所と通路を避ける本体固定、扉の開放防止、ガラス飛散防止、中身の落下防止
冷蔵庫・電子レンジ出入口や火気周辺をふさがないメーカーの転倒・移動防止方法、台の強度
テレビ高い台や人の近くを避ける機種・台・壁に合う固定具と取扱説明書

ガラス・照明・地震火災を別のチェックにする

窓や鏡、食器棚のガラスは、割れた時に人や避難経路へ飛散しないかを確認します。飛散防止フィルム等は、ガラスの種類や製品の施工条件を確かめます。

地震火災には、住宅用火災警報器の点検、暖房器具の周りから可燃物を離す、配線・器具の異常確認を組み合わせます。感震ブレーカーは対策の一つですが、すべての火災を防ぐ器具ではありません。医療機器や防犯設備等に電源が必要な家庭は、遮断時の代替電源・避難計画を先に相談します。

  • 感震ブレーカーは製品ごとに作動条件と遮断範囲を確認する
  • 全体を遮断するタイプでは、足元灯・懐中電灯など避難用の明かりを別に用意する
  • 避難時に安全に操作できる場合は、設置済みでも主幹ブレーカーを切る
  • 復電前にガス臭、配線・家電の損傷、電熱器具のスイッチを確認する

家具対策と、建物の耐震確認は分けて進める

1981年6月1日より前の旧耐震基準で建築確認を受けた建物は、耐震診断を優先して検討するきっかけになります。ただし、築年だけで危険・安全を決めることはできません。最終判断は専門家の診断と自治体窓口で確認します。

耐震診断・改修の助成対象、金額、申請時期は自治体ごとに異なります。家具を固定したことを、建物全体の耐震性の代わりにしません。

公的な確認先国土交通省住宅・建築物の耐震化について

耐震診断・改修の考え方と、自治体の支援制度を確認する入口です。

賃貸は、穴を開ける前に管理会社と製品条件を確認する

壁や床へ固定する方法は、賃貸契約、壁下地、退去時の原状回復に関係します。穴を開ける固定は事前に管理会社・貸主へ確認し、許可の記録を残します。

穴を開けにくい場合も、配置を変える、家具を低くする、重い物を下へ移す、扉や中身の飛び出しを減らすなど、先にできる対策があります。粘着・突っ張り製品も、壁紙・天井・床の強度と製品表示を確認します。

月に1部屋、夜の避難まで試して更新する

家族で一度だけ見て終わらせず、月に1部屋を目安に、家具の緩み・中身・避難経路を見直します。模様替え、引っ越し、家族構成の変化、新しい家電の購入後は優先して確認します。

夜を想定して照明を消し、寝床から靴とライトへ手を伸ばし、出口までの物を確認します。実際の揺れを再現せず、安全な範囲で経路と役割だけを試します。

約1分の公式訓練動画気象庁緊急地震速報を見聞きしたときの行動訓練

部屋ごとの安全な場所と、揺れている間の行動を家族で繰り返し確認できます。動画と文章で確認できます。

次にする平時の備え家族の避難先・連絡方法・集合ルールを紙1枚にする家族が離れている時も、各自がまず安全を確保できる計画を作ります。

よくある質問

突っ張り棒だけで家具固定は十分ですか?

一律には言えません。家具の形、天井・壁の強度、床材、設置方向で適切な方法が変わります。配置を変えたうえで製品説明を確認し、必要なら管理会社や専門家へ相談してください。

1981年以後の建物なら耐震診断は不要ですか?

築年だけでは安全を判定できません。1981年6月1日より前の旧耐震基準で建築確認を受けた建物は診断を優先して検討する目安の一つですが、築年にかかわらず劣化・増改築・構造などを含め、自治体窓口や専門家へ確認してください。

揺れたら、すぐ玄関を開けて火を消しますか?

強い揺れの最中は無理に移動せず、頭と首を守り、家具・窓から離れてください。火元や出口は、揺れが収まり安全に動けることを確認してから見ます。

主な根拠

数値には公的な目安と、そなえヨミの簡易試算が含まれます。自治体、医療者、製品メーカーなどの個別案内がある場合は、そちらを優先してください。